ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鈴木義司」の意味・わかりやすい解説
鈴木義司
すずきよしじ
[没]2004.7.17. 東京,港
まんが家。1948年都立理工専門学校を卒業後,結核療養中に欧米のしゃれたひとコマまんがに触発され,まんが家を志す。雑誌に投稿を開始,1953年夕刊『フクニチ』に初連載。代表作は 1966年6月から 2004年7月まで『読売新聞』に 38年間連載した『サンワリ君』で,平凡なサラリーマンの低い視線から人々の日常をとらえた。また『義司の週刊絵日記』(週刊『漫画TIMES』),『今週の義司』(『週刊文春』),『キザッペの行動の美学』(週刊『漫画サンデー』)などの週刊誌連載では,時事風刺と世相を軽やかに描いた。サンワリ君と対照的に女にもてるキザッペという人物の造形は秀逸で,皮肉にも軽さと潔さがあり,そこに作者のまんが家としての「美学」を感じさせた。調理師免許をもち,食べ物に関する達意のエッセーも著している。漫画集団代表を務め,1969年第15回文藝春秋漫画賞,1996年紫綬褒章,2002年日本漫画家協会賞大賞,2003年勲四等旭日小綬章を受けた。(→まんが)
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