散歩(読み)さんぽ

精選版 日本国語大辞典 「散歩」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぽ【散歩】

〘名〙 気晴らしや健康などのために、ぶらぶら歩くこと。あてもなく遊び歩くこと。そぞろ歩き。散策
※済北集(1346頃か)二「散歩前坡与後岡別尋幽径禅房
武蔵野(1898)〈国木田独歩〉二「午後犬を伴ふて散歩す」 〔記‐上〕
[語誌](1)中世から漢詩文に使用例を見ることができるが、一般的に用いられるようになったのは明治時代である。ヘボンの「改正増補和英語林集成」(明治一九年)から見られるが、その意味として「walking for exercise」とあり、当初「散歩」は運動の一種と考えられていた。
(2)使用されるにつれて、単に運動としてばかりでなく、古くから使用されていた「逍遙」の意味をも含むようになった。

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デジタル大辞泉 「散歩」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぽ【散歩】

[名](スル)気晴らしや健康などのために、ぶらぶら歩くこと。散策。「公園散歩する」
[類語]散策足任せ逍遥そぞろ歩き漫歩遊歩歩くぶらつくほっつく漫遊巡歴行脚あんぎゃ跋渉ばっしょう杖を

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普及版 字通 「散歩」の読み・字形・画数・意味

【散歩】さんぽ

そぞろあるき。唐・応物〔秋夜、丘二十二員外(丹)に寄す〕詩 君を懷(おも)うて秋夜に屬す 散して、涼天に詠ず 山しくして子(松かさつ 幽人應(まさ)に未だ眠らざるなるべし

字通「散」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の散歩の言及

【プロムナード】より

…遊歩道,散策路。語源は散歩を意味するフランス語で,語義が定まったのは1600年ころとされる。森,公園,景勝地,海岸,建築物に付帯する外部空間に設けられ,植栽,ベンチ等で整備される場合が多い。…

※「散歩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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