鋳型を構成する砂(粒)の総称。鋳型は鋳造された金属に所定の形状,寸法を与えてそのまま凝固させるものである。したがって鋳物砂として具備すべき条件としては,(1)鋳造された金属に対して十分耐熱性があり,鋳物に悪影響を及ぼさない,(2)鋳型としてつくりやすく,しかも適度な硬さ,強さがあり,通気性がよい,(3)反復使用でき,安価である,などが挙げられる。これらの条件を備えた砂粒として次のようなものがある。(1)山砂 ケイ砂と粘土鉱物が天然に混在したもので,そのまま,あるいは粘土分を調整して鋳物砂として使う。(2)ケイ砂 ケイ酸SiO2を主成分とする酸性酸化物。SiO270%以上,粘土分2%未満のものをJISではケイ砂としている。天然ケイ砂と人造ケイ砂に大別される。鋳物砂の大半を占める。(3)その他の鋳物砂 オリビン砂(フォルステライトに富む砂。SiO242%,MgO46%),ジルコン砂(ジルコンを主とする砂。SiO233%,ZrO266%),クロマイト砂(クロム鉄鉱に富む砂。Al2O315%,Fe2O325%,Cr2O345%)などが使用される。
執筆者:梅田 高照
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…(2)鋳型による分類 砂型,金型,特殊鋳型の三つに大別される。 まず砂型は,ケイ砂に粘結剤として粘土分を加え,水分を与えて粘結力をもたせた砂(鋳物砂という)を使う生型(なまがた)(生砂型),およびそれを炉で乾燥させて使う乾燥型が昔から使われてきた。近年,粘土分の代りに,水ガラス,セメント,合成樹脂などの無機質,有機質の粘結剤を使い,触媒などの作用で短時間で硬化させる自硬性鋳型が種々開発されている。…
※「鋳物砂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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