間違える(読み)マチガエル

デジタル大辞泉 「間違える」の意味・読み・例文・類語

ま‐ちが・える〔‐ちがへる〕【間違える】

[動ア下一][文]まちが・ふ[ハ下二]
しそこなう。失敗する。しくじる。まちがう。「計算を―・える」
他のものと取り違える。まちがう。「人の傘と―・える」「道を―・える」
[用法]まちがえる・あやまる――「計算を間違える(誤る)」のように、やりそこなうの意では相通じて用いられる。◇「間違える」には本来選ぶべきものを取り違えて他のものを選ぶ意がある。「右折するところを間違えて左折した」◇「誤る」は、正しい方法・方向を選ばずに、よくない方法・方向を選ぶ意がある。そこから道理正道からそれる、ふみはずすの意が生じる。「ふとしたきっかけで人生を誤る」「身を誤って罪を犯す」◇「道を間違える」は、直進するか、右折するか、左折するかを選びそこなうだけだが、「道を誤る」は生き方問題になる。
[類語]誤る間違う違える取り違える思い違える履き違える

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精選版 日本国語大辞典 「間違える」の意味・読み・例文・類語

ま‐ちが・える‥ちがへる【間違】

  1. 〘 他動詞 ア行下一(ハ下一) 〙
    [ 文語形 ]まちが・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙 取りちがえる。仕損なう。違える。
    1. [初出の実例]「ヲヲ、間違(マチガ)へた間違へた。五段目正本がふところにあったから、間違へてつけたのだ」(出典歌舞伎・暫(1714))
    2. 「あひてをまちがへて、ほかの人にかみつく」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前)

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