デジタル大辞泉 「取違える」の意味・読み・例文・類語 とり‐ちが・える〔‐ちがへる〕【取(り)違える】 [動ア下一][文]とりちが・ふ[ハ下二]1 間違って他の物を取る。取り間違える。「靴を―・える」2 間違って理解する。誤解する。「意味を―・える」3 互い違いにする。また、互いに取り合う。「手に手を―・へ、腹掻切て臥し給ふ」〈太平記・二九〉[類語](1)間違える・誤る・間違う・違える・思い違える・履き違える/(2)思い違い・誤解・勘違い・心得違い・曲解・混同・本末転倒 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「取違える」の意味・読み・例文・類語 とり‐ちが・える‥ちがへる【取違】 〘 他動詞 ア行下一(ハ下一) 〙 [ 文語形 ]とりちが・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙 ( 室町時代頃からヤ行にも活用した )① 取り換える。交換する。取りかわす。とりたがう。とりちがう。[初出の実例]「これは、もとのをばとりちがへて、かの吹上といひける所を、とりにやりてたてまつるなめれば、いとすみよし」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲上)② たがいちがいにする。互いに取りあう。取りかわす。[初出の実例]「諏方五郎と播州とは、手に手を取(とリ)違へ、腹掻切て臥給ふ」(出典:太平記(14C後)二九)③ 取りかたをまちがえる。特に、誤って他の物を手に取る。[初出の実例]「古郷へ帰るとて金を取りちがへて入物へ入て、いんだぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)三)④ まちがって解する。思いあやまる。聞きあやまる。誤解する。勘違いする。[初出の実例]「又上髭ありて赤みはしり天窓(あたま)はきんかんなる人有。是は大黒になりてさいなまれし寺の長老さまにあの髭なくば取違(とりチガ)ゆべし」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例