闘竜灘(読み)トウリュウナダ

デジタル大辞泉 「闘竜灘」の意味・読み・例文・類語

とうりゅう‐なだ【闘竜灘】

兵庫県中央南部、加東市滝野町上滝野にある名勝加古川中流に位置し、川床奇岩怪石が多く、その岩に阻まれた川の流れは激流や滝となっている。飛びアユ名所。名の由来は、巨竜の躍動にも似た風景を、幕末の詩人梁川星巌やながわせいがん七言絶句に詠んだことから。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「闘竜灘」の意味・わかりやすい解説

闘竜灘
とうりゅうなだ

兵庫県中南部、加東市(かとうし)にある加古(かこ)川中流の景勝地。石英粗面岩の奇岩が川床に起伏し、激しい流れが岩の上を走る。名称は幕末の詩人梁川星巌(やながわせいがん)の詩による。ここは舟運の難所であったが、近世初期に岩盤を削り、以来、滝野は高瀬舟が往来する加古川水運の中継地として栄えた。飛びアユの名所として知られ、筧(かけい)を利用する「筧とり」、落差をつくって集まるアユをくむ「くみ鮎(あゆ)」というここ独自の漁法がある。JR加古川線滝野駅下車。

大槻 守]

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世界大百科事典(旧版)内の闘竜灘の言及

【滝野[町]】より

…滝野工業団地を中心に各種工業が立地している。加古川はアユ釣りの名所で,石英粗面岩の奇岩からなる闘竜灘などの景勝地がある。県立播磨中央公園には野外ステージやバラ園などが整備され,多くの人が訪れている。…

※「闘竜灘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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