阿佐太子(読み)アサタイシ

精選版 日本国語大辞典 「阿佐太子」の意味・読み・例文・類語

あさ‐たいし【阿佐太子】

  1. 百済(くだら)の王子。推古天皇五年(五九七)来朝。聖徳太子に会うと、救世観音(ぐぜかんのん)の化身であると合掌し、太子もまた、わが弟子であると言ったという伝説がある。御物「聖徳太子御影」はその筆と伝えられる。生没年未詳。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「阿佐太子」の意味・わかりやすい解説

阿佐太子
あさたいし

古代,推古5 (597) 年に朝貢した百済王の子といわれるが,百済の史料にはない。『聖徳太子伝暦』に,彼は来朝して聖徳太子を拝し,観音菩薩の化身だといい,太子も彼は前世において自分の弟子であったと近侍の者に語ったとある。もと法隆寺の所蔵で,現在御物の唐本御影と呼ばれる太子画像を阿佐太子筆とするのは,鎌倉時代の法隆寺僧が,慶政上人の説とした記事によるもので信ずるに足りない。その画風からみても奈良時代前期の作品である。また,唐の閻立本 (えんりっぽん) の貴人像を模したものとする説もある。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「阿佐太子」の解説

阿佐太子 あさたいし

?-? 百済(くだら)(朝鮮)の王子。
推古天皇5年(597),威徳王の命で来日。「聖徳太子伝暦」によれば,聖徳太子が「阿佐は前世でわが弟子であった」とつげたという。

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