阿那含(読み)アナゴン

デジタル大辞泉 「阿那含」の意味・読み・例文・類語

あなごん【×阿那含】

《〈梵〉anāgāminの音写。不還・不来と訳す》仏語声聞しょうもん四向四果しこうしかの第三位。欲界の迷いを断じ終わって、再び欲界に戻ることがなくなった状態

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精選版 日本国語大辞典 「阿那含」の意味・読み・例文・類語

あなごん【阿那含】

  1. 〘 名詞 〙 ( [梵語] anāgāmin の音訳。阿那伽彌、那含とも表わし、不来、不来相、不還と訳す ) 仏語。小乗仏教で説く、聖者としての、四つ修行階位の第三。欲界の修惑を断じ終わり、再び欲界に生まれ還ることがなくなることで、その途上にある状態を阿那含道、その完成した状態を阿那含果という。〔大乗義章一一

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「阿那含」の意味・わかりやすい解説

阿那含
あなごん

サンスクリット語 anāgāminの音写。仏教用語。不還 (ふげん) と訳される。元来は「かえって来ない」の意。部派仏教で修行の段階を,特定結果に向いつつある段階 (向) とその結果を得た段階 (果) とに分け,すべてを 16段階 (→四向四果 ) に数えるが,阿那含果もしくは不還果を得ると,再び欲界 (欲望の世界) に戻ることがないとされる。

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