出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
仏教の修行道の階位を表す用語。聖者の段階に入った者を(1)預流(よる)(須陀洹(しゅだおん)。聖道の流れに入った者で、天界と人間界とを七度往来する間に修行が進み悟りを得る者)、(2)一来(いちらい)(斯陀含(しだごん)。天界と人間界とを一度だけ往復して悟りを得る者)、(3)不還(ふげん)(阿那含(あなごん)。ふたたびこの世に還(かえ)らないで天界で悟りを得る者)、(4)阿羅漢(あらかん)(この世で煩悩(ぼんのう)を滅尽し悟りを得る者)に分け、それぞれに向(こう)(向かって進む位)と果(か)(到達した境地)をたてるので、合して四向四果という。なお、向と果の対(つい)を四つあわせて8種の聖者となるので、四雙八輩(しそうはっぱい)ともいう。
[藤田宏達]
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