陳文述 (ちんぶんじゅつ)
Chén Wén shù
生没年:1771-1843
中国,清代中期末の詩人。字は雲伯。嘉慶5年(1800)の挙人。浙江学政・巡撫の阮元(げんげん)のブレーンとして治水・漕運の提言をした。その詩は,公人として防波堤やイギリス,アヘンなどを詠じた,呉偉業を思わせる叙事的な長編と,私人として郷里浙江省銭塘の名勝西湖での女弟子との交際などを歌った,先輩袁枚(えんばい)に似た清新巧麗な小品とに二分され,とくに後者は江戸・明治期の日本人にも好まれた。
執筆者:松村 昂
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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陳文述
ちんぶんじゅつ
Chen Wenshu
[生]乾隆40 (1775)
[没]道光25 (1845)
中国,清の詩人。浙江省銭塘の人。字は退庵。号は雲伯。阮元に目をかけられ,江都(江蘇省)の知県として治水などに功績を上げた。詩は婉雅で西崑体(→西崑酬唱集)に巧みであり,日本でも愛読されて,明治の漢詩壇に影響を与えた。晩年には典雅な詩風に変わった。女性の文学を提唱し,女性の弟子が多かったと伝えられる。著書に『碧城仙館詩鈔』『頤道堂集(いどうどうしゅう)』『秣陵集(まつりょうしゅう)』『西泠懐古集(せいれいかいこしゅう)』などがある。(→漢詩文,中国文学)
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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