ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブレーン」の意味・わかりやすい解説
ブレーン
Blaine, James G.
[没]1893.1.27. ワシントンD.C.
アメリカ合衆国の政治家。フルネーム James Gillespie Blaine。共和党の創立者の一人。1858年メーン州下院議員に当選し 2期務め,1863~76年連邦下院議員,1869~75年連邦下院議長,1876~81年連邦上院議員。南北戦争ではエブラハム・リンカーンを支持。共和党内でジェームズ・A.ガーフィールドやウィリアム・B.アリソンらと組んでロスコ―・コンクリングと対立。1876年の大統領選挙でラザフォード・B.ヘーズとの候補者指名争いに敗れた。1881年ガーフィールド大統領の国務長官に就任したが,同大統領が暗殺されると辞任。1884年大統領候補に指名されたがグローバー・クリーブランドに敗北。1889年ベンジャミン・ハリソン大統領のもとで再び国務長官に就任し,1892年まで務めた。ラテンアメリカ諸国との関係改善に努め,1889年の米州会議に重要な役割を果たした(→汎アメリカ会議)。
ブレーン
Blane, Sir Gilbert
[没]1834.6.26. ロンドン
イギリスの外科医。エディンバラ大学で医学を学び,1778年グラスゴーで学位を得た。翌年海軍のロドニー提督 (のちのロドニー卿) の受持医となり,提督に従って西インドに向った際にレモン類の効用を説き,新鮮な果実を船員の食事に加えることを進言。イギリス海軍はレモン類のジュースによって船員の壊血病を防止し,健康管理に成果をあげた。ロンドンに帰ったのち,83~95年セントトマス病院の医員となるとともに,ジョージ4世,ウィリアム4世の侍医。 1812年叙勲。主著『海員の病気の観察』 Observations on the Diseases of Seamen (1785) 。
ブレーン
Braine, John
[没]1986.10.28. ロンドン
イギリスの小説家。上昇志向の若者ジョー・ランプトンとその犠牲となる年上の女を描いた処女作『上流社会の席』 Room at the Top (1957,邦題『年上の女』) で一躍有名となり,「怒れる若者たち」の一人に数えられた。続編『上流社会の生活』 Life at the Top (62) のほか,『嫉妬深い神』 The Jealous God (64) ,『叫ぶ獲物』 The Crying Game (68) など。
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