山川 世界史小辞典 改訂新版 「階層制」の解説
階層制(ヒエラルキア)(かいそうせい(ヒエラルキア))
hierarchia[ギリシア],hierarchy[英]
ローマ・カトリックの聖職序列の組織。元来は天使の位階を意味した。2~3世紀に聖職者全体を,やがて教会組織全体をさすようになった。1教会内に司教,司祭,助祭の上級職と下級職があり,広い地域の教区組織がつくられて,やがてローマ司教(教皇=パパ)を頂点とする複雑な階層制が成立した。聖書にもとづく聖職は,ペテロを初代とするローマ司教と一般の司教のみだが,16世紀のトリエント教会会議で,階層制そのものが神の命じたものとされた。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報