随伴症状(読み)ズイハンショウジョウ(その他表記)accompanying symptom

日本大百科全書(ニッポニカ) 「随伴症状」の意味・わかりやすい解説

随伴症状
ずいはんしょうじょう
accompanying symptom

ある疾患や状態に付随して起こる副次的な症状。疾患の主要な症状ではないが、病態学的・生理学的にみて、当該の疾患や状態に関連して起こりうる症状をいう。たとえば高血圧症では、主症状は高血圧であるが、これに伴ってのぼせや肩こり、頭重感などが生じることがある。これらは高血圧の随伴症状である。

 そのほか、月経随伴症状(月経前~月経中に起こる下腹部痛や腰痛、乳房の張り・痛み、下痢便秘、嗜眠(しみん)、倦怠(けんたい)感、いらいらなど)や、腫瘍(しゅよう)随伴症状(腫瘍随伴症候群ともいう。腫瘍の浸潤転移とは無関係に、腫瘍の存在に関連して起こる内分泌系や神経系、血液等の異常により、発熱、低血糖、食欲不振、体重減少などさまざまな症状がみられる)などが知られている。

[編集部 2018年5月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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