雄国沼(読み)オグニヌマ

デジタル大辞泉 「雄国沼」の意味・読み・例文・類語

おぐに‐ぬま〔をぐに‐〕【雄国沼】

福島県中北部にあるカルデラ湖磐梯山ばんだいさん西方猫魔ヶ岳(標高1404メートル)の西中腹にある。面積0.5平方キロメートル。湖岸ニッコウキスゲの大群落があり、「雄国沼湿原植物群落」として国の天然記念物に指定されている。

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改訂新版 世界大百科事典 「雄国沼」の意味・わかりやすい解説

雄国沼 (おぐにぬま)

福島県北西部,耶麻郡北塩原村南西部にあるカルデラ湖。標高1089m。南北の長さ1.3km,最大幅0.6km,最大深度4.5m。南東2kmにある猫魔ヶ岳(1404m)や厩岳(うまやだけ)山,古城ヶ峰,二子山,雄国山などの山峰が外輪山をつくる。北東端から雄子沢(おしざわ)川が流出し,檜原(ひばら)湖に注ぐ。17世紀中ごろ,大塩平左衛門が北西部の小沼峠の山腹を掘り抜き,この水を引いて雄国山西麓に雄国新田を開いた。周辺の湿原には,ミズバショウ,ニッコウキスゲ,ヒオウギアヤメなどの大群落があり,天然記念物に指定されている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「雄国沼」の意味・わかりやすい解説

雄国沼
おぐにぬま

福島県中北部、磐梯山(ばんだい)西方6キロメートルにある小カルデラ湖。猫魔(ねこま)ヶ岳、雄国山などに囲まれる。周囲約4キロメートル、面積0.5平方キロメートル、水深4.5メートル。湖岸の湿原にはミズバショウ、ニッコウキスゲ、ヒオウギアヤメなどの大群落があり、国の天然記念物。湖水は雄子沢川(おしざわ)によって桧原湖(ひばらこ)に注ぐ。1659年(万治2)開削の雄国用水はこの沼の水を引き、雄国山西麓(せいろく)の雄国新田を灌漑(かんがい)する。喜多方(きたかた)市から途中までバスが通じる。

[中村嘉男]


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