集団保育(読み)しゅうだんほいく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「集団保育」の意味・わかりやすい解説

集団保育
しゅうだんほいく

家庭において保護者が子どもと1対1、あるいは兄弟姉妹ケアを行うのに対し、保育施設など家庭以外の場所において保育者が複数の子どもに対して保育を行うこと。集団保育ということばを用いる際には、あくまでも家庭以外での保育施設などで子どもに対する保育をさす。過去には「目が行き届かない」といったネガティブなニュアンスで用いられたこともあるが、少子化が進み、兄弟姉妹が少ない、あるいはひとりっ子が増えた現代においては、むしろ幼いころからほかの子どもと関わって集団のなかで生活することでより多くの経験ができ、子どもの心身発達を促すことにつながると、肯定的に考えられるようになってきている。

[猪熊弘子 2019年3月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「集団保育」の意味・わかりやすい解説

集団保育
しゅうだんほいく

子供を多数集めて行う保育の総称母親が家庭で自分の子供を育てる家庭保育と対比される。一方,保育の場所からみると,家庭に対して,施設で行う場合を施設保育ともいうが,そこで保育される子供の数は多いから,集団保育でもある。集団保育という言葉は比較的近年用いられはじめたもので,子供の社会性の発達が促進されるというプラスの効果が強調され,施設保育というときは養護量の欠如によるホスピタリズムが暗示されやすい。幼稚園や保育所の保育は就学前の幼児を対象として行う集団保育の代表的なものである。

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