集寧(読み)しゅうねい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「集寧」の意味・わかりやすい解説

集寧
しゅうねい / チーニン

中国北部、内モンゴル自治区中部の市轄区。ウランチャブ市南東部にあり、同市の政府所在地。人口31万5428(2014)。京包線(北京(ペキン)―パオトウ)とモンゴル、ロシアに通じる集二線(集寧―エレンホト)および通遼(つうりょう)市と結ぶ集通線が同市で交わる。1922年京包線が開通してから、農畜産物の集散地となり、都市化が始まった。1955年末に集二線が完成したのち都市として急速に発展し、1956年集寧市が設置された。2003年ウランチャブ盟(二級行政区)がウランチャブ地級市になるのに伴い、その市轄区となった。現在も農畜産品および工業製品の集散地として周辺地方経済の中心の一つとなっている。近代的な肉類加工コンビナートのほか、醸造業毛織物業、石炭工業があり、火力発電所も設けられている。

[河野通博・編集部 2017年12月12日]

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改訂新版 世界大百科事典 「集寧」の意味・わかりやすい解説

集寧 (しゅうねい)
Jí níng

中国,内モンゴル自治区中部,ウランチャプ(烏蘭察布)盟南東部にある盟都。旧名平地泉。人口27万(2000)。1922年の京包鉄道(北京~包頭)の開通により農畜産物集散地として発展しはじめたが,1954年,北の国境の町エレンホト(二連浩特),さらにモンゴルのウランバートル,ロシアへと通じる国際鉄道となる集二鉄道の開通により京包線への連結点として,重要な交通要地となった。また95年末,自治区東部で吉林省境に近い通遼と結ぶ集通鉄道が完成した。中国有数の貨物積換え設備なども持つ広大な駅のほか,大規模な食肉加工コンビナートがある。
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百科事典マイペディア 「集寧」の意味・わかりやすい解説

集寧【しゅうねい】

中国,内モンゴル自治区中南部の烏蘭察布市にある区。旧名平地泉。フフホトの東方にある。京包鉄路(北京〜包頭)に沿い,またここからモンゴルのウランバートルに通じる集二鉄路が出ている。ウランチャブ(烏蘭察布)市の政治,経済,文化の中心地で,農・畜産品が集散されるほか,食品,毛織物,搾油などの工業も発展。32万人(2014)。

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世界大百科事典(旧版)内の集寧の言及

【綏遠省】より

…陰山以北のモンゴル高原上は牧草の繁茂する草原地帯で,モンゴル族による遊牧が行われていた。主要都市としては帰綏(帰化城と綏遠の双子都市),包頭のほか集寧(平地泉)があり,いずれも農畜産物の集散が行われていた。【河野 通博】。…

※「集寧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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