精選版 日本国語大辞典 「雑筆」の意味・読み・例文・類語 ざっ‐ぴつ【雑筆】 〘 名詞 〙 雑多なことを書き記すこと。また、そのもの。雑記。雑録。[初出の実例]「ザヒツ。または、Zappit(ザッピツ)。ザヒツという方がまさる。例、ザヒツノ ワウライ〈訳〉日本の手紙の文字を学ぶための書物」(出典:日葡辞書(1603‐04))[その他の文献]〔北史‐邢遜伝〕雑筆の補助注記「雑」は韻尾のpをフに移してゾー(ザフ)と長母音化するか、次の音との関わりでザッと促音にするのが普通であるが、挙例「日葡辞書」のザヒツの方がまさるという評価は、促音の無表記にしたがって文字通りに発音するのが上品とされたものか。 ぞう‐ひつザフ‥【雑筆】 〘 名詞 〙① 手紙の文。消息文。書翰文(しょかんぶん)。[初出の実例]「永絶二風月之交一、又絶二雑筆一同レ前」(出典:本朝文粋(1060頃)七・返送貞観政要〈大江匡衡〉)② さまざまなことを書きとめた記録。雑録。[初出の実例]「漢才殊に、御学問あて、詩作り雑筆など好みて」(出典:愚管抄(1220)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例