難宗寺(読み)なんしゆうじ

日本歴史地名大系 「難宗寺」の解説

難宗寺
なんしゆうじ

[現在地名]守口市竜田通一丁目

旧奈良街道(竜田道)の起点北側にあり、山門は旧京街道の南への延長路に面する。浄土真宗本願寺派本尊阿弥陀如来。当地では御坊または西御坊・西御堂と通称する。寺伝によると、文明九年(一四七七)本願寺八世蓮如が開基し、同一五年門弟の慶聞坊に付属したという(「由緒書」寺蔵)。蓮如は同七年越前吉崎よしさきを離れ河内出口でぐち(現枚方市)へ移居し、ここを拠点に摂津・河内・和泉布教。当時の蓮如の活動状況から推測して寺伝は信頼性をもつと考えられるが、確実な史料はない。その後、本願寺九世実如の子実円が「守口坊舎」を整備した。すなわち「御本尊御裏、方便法身尊形、大谷本願寺証如、享禄四年辛卯壬五月一日、願主釈実円」と当寺より分れた盛泉じようせん寺蔵の「御堂記」に記録されるように、阿弥陀如来絵像の本尊を享禄四年(一五三一)本願寺一〇世証如より下付された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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