歪(ひずみ)度ともいう。平均値を中心とする分布の非対称性の大きさと方向を示す量。数理統計学では分布の非対称度として,を用いることが多い。ここで,μ2は平均mのまわりの二次モーメント(分散),μ3は平均mのまわりの三次モーメントである。すなわち,今,問題とする分布に従う確率変数をXとすると,
μ2=E[(X-m)2]
μ3=E[(X-m)3]
である。とかく。分布がmに関して対称であればγ1=0となる。このγ1は,分布が正規分布に近いとき,正規分布からのずれの大きさを与える尺度となっている。より詳しくいえば,確率変数の分布の特性関数と標準正規分布の特性関数の差は,|γ1|が小さいほど小さくなる。
K.ピアソンは,分布の非対称度を測る尺度として(m-モード)/σを提案した。このピアソンの尺度は,単峰分布に対して-\(\sqrt{3}\)以上,+\(\sqrt{3}\)以下となることが知られている。ピアソンの尺度の与える非対称度の直観的イメージは明確であるが,一般に分布のモードを計算することはむずかしい場合が多い。
そこで,ピアソンの尺度と上述のγ1の関係を明らかにしなければならない。
とおく。μ4は平均mのまわりの四次モーメントである。ピアソン系の分布族に対しては,γ1,γ2が小さいとき近似的に,が成り立つことが知られている。
執筆者:清水 昭信
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…p次モーメントμpはと定義する。これらを用いて分布の非対称度(歪度)がμ32/μ23で,尖度がμ4/μ22-3で定義され,いずれも分布の型をいうのに役だつ量である。
[関連度]
各個体に2種類の標識があって,それらの値をX1,X2,……,Xn,Y1,Y2,……,Ynとしよう。…
※「非対称度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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