非想非非想天(読み)ヒソウヒヒソウテン

デジタル大辞泉 「非想非非想天」の意味・読み・例文・類語

ひそうひひそう‐てん〔ヒサウヒヒサウ‐〕【非想非非想天】

仏語無色界の第四天で、三界の最頂部。ここに生まれる者は粗雑な煩悩ぼんのうがないから非想といい、微細な煩悩がまだ残っているから非非想という。仏教以外のインド宗教では解脱げだつ境地とし、仏教ではなお生死しょうじの境地とする。有頂天。非想非非想処。非想天

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精選版 日本国語大辞典 「非想非非想天」の意味・読み・例文・類語

ひそうひひそう‐てんヒサウヒヒサウ‥【非想非非想天】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。無色界に四天あるうちの第四。極めてわずかな弱い心の想念があるだけでほとんど無想に近い禅定の境地にある世界。また、三界の頂上なので、有頂天ともいい、この天をもって涅槃とする外道があったが、釈迦はこれからさらに解脱したところに真の涅槃を見出した。非想非非想処天。非想天。非想非非想処。非想。非非想天。
    1. [初出の実例]「其声天に響て、悲想悲悲想天迄も聞へやすらんと夥し」(出典:太平記(14C後)一六)
    2. [その他の文献]〔仁王経‐上〕

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