中国、元末群雄の一人。紅巾(こうきん)軍の首領。欒城(らんじょう)(河北省)の人。華北白蓮(びゃくれん)教会の会首。父祖以来、白蓮教会を組織し、「天下大いに乱れれば、弥勒(みろく)仏がこの世に下って衆生(しゅじょう)を救済する」と唱え、河北、河南、安徽(あんき)の各地で広く信徒を得ていた。ちょうどこうしたとき黄河が氾濫(はんらん)を繰り返したので、元朝は華北の民夫、兵士17万人を発してその修復工事を始めた。彼はこの機会を利用して元朝打倒の反乱を起こそうと企て、教徒と謀って工事現場に片目の石人を埋め、「一つ目の石人が現れて黄河を揺り動かし、国中に反乱が起こる」と予言した。工事が始まり、この石人が掘り起こされたので、民心は動揺したが、反乱計画が元側に漏れ、彼は逮捕、処刑された。
[谷口規矩雄]
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出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
…白蓮(びやくれん)・弥勒(みろく)教徒が勢力の中心で,紅布で頭を包み標識としたので〈紅巾の賊〉ともいう。河北省に本拠をおく白蓮教会の会首韓山童は弥勒仏下生(げしよう)の説をもって布教し,河南,安徽地方で反元の反乱を企てたが失敗した。あとを遺児の韓林児が継ぎ,長江(揚子江)流域では徐寿輝らが呼応し全国的反乱となった。…
…元の中期に普度が出て《廬山蓮宗宝鑑》を著し白蓮宗の浄化を叫んだが,その著の中には,民間の白蓮宗の信徒のなかに,〈弥勒仏下生〉をいい,また邪言を伝授して,夜に集会し明け方に散じていく者のあったことを指摘しており,白蓮宗が民衆の反体制的な運動の温床となっていたことが知られる。 元末になると各地で白蓮教徒の反乱が起こるが,その代表的なものが韓山童集団と徐寿輝集団による反乱である。韓氏は韓山童の祖父の代から白蓮会を組織し,韓山童の時に至って,〈天下大いに乱れ,弥勒仏下生す〉という口号(スローガン)を掲げ,劉福通らと結んで反乱を起こした。…
※「韓山童」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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