順川(読み)じゅんせん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「順川」の意味・わかりやすい解説

順川
じゅんせん / スンチョン

北朝鮮、平安南道(へいあんなんどう/ピョンアンナムド)中央部にある工業都市。順川郡の所在地。1945年の解放前は平壌(ピョンヤン)~元山(げんざん/ウォンサン)街道要地として付近大豆、トウモロコシ、小麦綿花集散地であった。解放後、北朝鮮の代表的な化学工業基地として、カーバイド尿素肥料を生産する石灰窒素工場と製薬工場が建設された。また年産300万トンの生産能力をもつ順川セメント工場が竣工(しゅんこう)し、国内最大のセメント生産基地となった。このほか食料品加工工場があり、順川師範大学がある。交通平元線の要駅で満浦(まんぽ)線の起点である。

[魚 塘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「順川」の意味・わかりやすい解説

順川【じゅんせん】

朝鮮民主主義人民共和国,平安南道中部,大同江中流に沿う都市。付近は肥沃平野で,米作が行われ,無煙炭,石灰石,金も産する。満浦線と平元線(平壌〜元山)の分岐点で交通の要地でもある。カーバイド,石灰窒素,硫安を生産する。35万6000人(1987)。
→関連項目平安南道

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