須田官蔵(読み)すだ・かんぞう

朝日日本歴史人物事典 「須田官蔵」の解説

須田官蔵(初代)

没年:文政9.5.15(1826.6.20)
生年宝暦5(1755)
江戸後期須田新田(茨城県波崎町)の開拓者先祖は上野国(群馬県)の豪族。宮蔵の代に江戸高輪で商業を営み成功。荒蕪地開拓の志を持ち文政3(1820)年須田新田の開拓に着手。砂丘地帯の開拓は困難をきわめ,業半ばにして死去。事業は2代目官蔵(1796~1836)に引き継がれたが,2代目は,農閑期漁業による肥料自給などで開拓の基礎を確立。3代目官蔵(1829~99)も事業を継承した。

(須田有信)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「須田官蔵」の解説

須田官蔵(2代) すだ-かんぞう

1796-1837* 江戸時代後期の開拓者。
寛政8年生まれ。初代須田官蔵の子。父の跡をつぎ,常陸(ひたち)(茨城県)鹿島郡太田新田の開拓事業を継続。農閑期に地引き網漁をおこなって肥料を確保し,開拓の基礎を確立。開拓地は田畑約100haの須田新田村(波崎町須田)となる。天保(てんぽう)7年12月2日死去。41歳。本名佐蔵

須田官蔵(初代) すだ-かんぞう

1755-1826 江戸時代中期-後期の商人,開拓者。
宝暦5年生まれ。江戸で名古屋藩の織物御用をつとめる。常陸(ひたち)(茨城県)鹿島郡太田新田の未墾地(のちの須田新田)の開墾をひきうけ,文政3年入植者をつのり開拓に着手,業なかばの文政9年5月15日死去。72歳。前名は針谷官蔵。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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