館山甲午(読み)タテヤマ コウゴ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「館山甲午」の解説

館山 甲午
タテヤマ コウゴ


職業
平曲家(前田流)

資格
無形文化財保持者(平家琵琶)〔昭和44年〕

生年月日
明治27年 3月15日

出身地
青森県 弘前市

学歴
東京音楽学校(東京芸術大学)バイオリン科〔大正5年〕卒

経歴
父に平曲を学び、少年時代平曲全200曲を習い覚えた。名古屋前橋高等女学校仙台の宮城女子師範で音楽教師。その後仙台一中(仙台一高)講師。昭和33年退職。また平曲の研究演奏採譜教授を続け、平家琵琶研究保存会を組織。全曲録音テープが仙台NHKにある。

受賞
勲五等瑞宝章〔昭和44年〕 河北文化賞〔昭和38年〕

没年月日
平成1年 1月19日 (1989年)

家族
父=館山 漸之進(平曲家)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「館山甲午」の解説

館山 甲午
タテヤマ コウゴ

大正・昭和期の平曲家(前田流)



生年
明治27(1894)年3月15日

没年
平成1(1989)年1月19日

出身地
青森県弘前市

学歴〔年〕
東京音楽学校(現・東京芸術大学)バイオリン科〔大正5年〕卒

主な受賞名〔年〕
河北文化賞〔昭和38年〕,勲五等瑞宝章〔昭和44年〕

経歴
父に平曲を学び、少年時代平曲全200曲を習い覚えた。名古屋、前橋の高等女学校、仙台の宮城女子師範で音楽教師。その後仙台一中(現・仙台一高)講師。昭和33年退職。また平曲の研究、演奏、採譜、教授を続け、平家琵琶研究保存会を組織。全曲録音テープが仙台NHKにある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「館山甲午」の解説

館山甲午 たてやま-こうご

1894-1989 大正-昭和時代の平曲家(平家琵琶(びわ)家)。
明治27年3月15日生まれ。少年時代に父館山漸之進から平曲全200曲を習得。昭和33年まで名古屋,前橋,仙台の学校で音楽教師をつとめる。一方,平曲の研究と保存,普及につくし,44年選択無形文化財保持者に指定された。平成元年1月19日死去。94歳。青森県出身。東京音楽学校(現東京芸大)卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の館山甲午の言及

【平曲】より


[平曲の現状]
 平曲は全体的に衰退はしたが,その詞章や曲節は,平曲以後の能,狂言,浄瑠璃,地歌,箏曲など多くの伝統音楽に影響を与えた。館山漸之進の末子館山甲午(こうご)(1894‐1989)が仙台にあって平曲の伝承・普及に力を尽くした。また荻野検校以来の伝統をもつ名古屋でも,箏曲家の井野川幸次(1904‐85),三品正保(1920‐87),土居崎正富(1920‐ )の3人が10曲ほどの前田流平曲を伝え,後継者育成のほかに,盲人音楽家にゆかりの深い弁天祭(5月第1土・日曜)や荻野検校の命日(6月22日)などに平曲を奉納する伝統を守った。…

【前田流】より

…詞章改訂派の波多野流が京都を活動の中心としたのに対し,前田流は江戸を根拠地とし,参勤交代などによって全国に広まった。なかでも津軽藩は熱心で,数少ない平曲の伝承者の一人であった館山甲午(1894‐1989)の祖は津軽藩士である。江戸中期に活躍した荻野検校は名古屋で譜本《平家正節(へいけまぶし)》を作り,これが前田流の正本として全国に広まった。…

※「館山甲午」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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