平家琵琶(読み)へいけびわ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

平家琵琶
へいけびわ

日本の弦楽器名。『平家物語』を語る (→平曲 ) ときの伴奏楽器。形態奏法などに楽琵琶盲僧琵琶とを折衷した面がみられる。形は楽琵琶に似ているが,それよりやや小型で,全長2尺2寸 (約 67cm) 以内,4弦5柱。

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デジタル大辞泉の解説

へいけ‐びわ〔‐ビハ〕【平家××琶】

平曲」に同じ。
平曲の伴奏に用いる琵琶。雅楽の楽琵琶より小形で、4弦5柱(じゅう)。弦の柱と柱との間を左手で押さえて音を調節する。

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百科事典マイペディアの解説

平家琵琶【へいけびわ】

日本の琵琶楽の一種。平曲とも。琵琶を伴奏楽器とし,《平家物語》の詞章を語る声楽曲。起源に関しては《徒然草》で生仏という盲僧が語ったのが最初とされているほか諸説ある。盲人の間に伝承され室町時代に流行したが,江戸時代に入って衰微し,現在の伝承者は数人のみ。
→関連項目盲僧琵琶

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大辞林 第三版の解説

へいけびわ【平家琵琶】

琵琶の一。平曲の伴奏に用いる。楽琵琶に似るが小形で、四弦。撥ばちを用いる。
平曲」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典の解説

へいけ‐びわ ‥ビハ【平家琵琶】

〘名〙
① 琵琶の種類。四弦、五柱で、形は楽琵琶よりも小さく、持ち歩きに便利。
② 「平家物語」を琵琶に合わせて語る音曲。後鳥羽天皇のころ、盲人生仏(しょうぶつ)が先行の音曲の曲節を集大成して語り始めたという。南北朝期に明石検校覚一が大成。応永~永享(一三九四‐一四四一)ごろ最も盛行。その曲節は謡曲・浄瑠璃などに流入した。平曲。平家。平語。
※蔗軒日録‐文明一七年(1485)四月一二日「雨、城三来談兵家比巴、共不妙、品朴直而已矣」

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世界大百科事典内の平家琵琶の言及

【琵琶】より

…たとえば管絃合奏における篳篥(ひちりき)の主要旋律を唱歌(しようが)でうたいながら琵琶のパートを奏したり,催馬楽(さいばら)の曲を伴奏する形態などである。また,宮廷や寺社を背景とする雅楽とは別の世界の民間では,語り物芸能としての平家琵琶(平曲)の伝統が生まれた。(2)盲僧琵琶 さらに雅楽や平曲とは異なる伝統による琵琶楽が宗教音楽としてもすでに奈良時代から行われていたらしい。…

【平曲】より

…琵琶を弾きながら,《平家物語》の文章を語る語り物音楽。〈平家琵琶〉〈平家〉〈平語(へいご)〉ともいわれたが,最近は〈平曲〉の名称が一般的である。
[歴史]
 起源には諸説あるが,なかでも有力視されているのは《徒然草》の記述で,それによると,後鳥羽院の時代に天台宗座主慈鎮(じちん)(慈円)の扶持を受けていた雅楽の名人,信濃前司行長(しなののぜんじゆきなが)が《平家物語》を作り,生仏(しようぶつ)という東国出身の盲人に教えて語らせたのが初めという。…

※「平家琵琶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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