馬連良(読み)ばれんりょう(英語表記)Mǎ Lián liáng

改訂新版 世界大百科事典 「馬連良」の意味・わかりやすい解説

馬連良 (ばれんりょう)
Mǎ Lián liáng
生没年:1901-66

中国の京劇俳優。8歳で養成所入りしたが,芽が出ず,辛酸をなめた。同輩変声期に乗じ立方(たちかた)として15歳で頭角をあらわした。旧劇界で重視されなかった心理の細かい表現に優れ,23歳で看板役者となる。喉に潤いが出てからは味のある粋な歌唱演技が合わさって今日最も影響力をもつ流派を作り上げた。また衣装や冠,小道具などの舞台美術改良美化にも功績があった。《群英会》《四進士》などが有名。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「馬連良」の意味・わかりやすい解説

馬連良
ばれんりょう
Ma Lian-liang

[生]光緒26(1900).1.11. 陝西
[没]1966.12.16. 北京
京劇の俳優。北京の茶館の息子。8歳のとき富連成科班 (俳優養成所) に入って,初めは武生,のち譚派老生を学んだ。一時のどを痛めたため,歌唱よりもせりふ所作に秀でた。新作劇を意欲的に上演するなど,伝統の老生芸に個性的,漸進的な改良を加え,馬派を創始。 1930年頃から北派 (上海派に対して北京派をいう) の老生筆頭として長く第一線で活躍。『借東風』の孔明,『打魚殺家』の蕭恩などが当り役

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