鶴賀城跡(読み)つるがじようあと

日本歴史地名大系 「鶴賀城跡」の解説

鶴賀城跡
つるがじようあと

[現在地名]大宮町字谷内 鶴ヶ岡

谷内たにうち北方、小字つるおかにあって、本丸・二の丸などの跡が認められる。中世末の城主は山口藤十郎(「三重郷土志」所引の「丹後古事記伝」)とも、山口馬之丞(中郡誌稿)とも伝えるが不詳。

東方に突き出した切岸があり、頂上に御殿跡と称する平地がある。このほかに南屋敷・二番屋敷・三番屋敷・四番屋敷といわれる跡があり、本丸北の四番屋敷跡地に鶴ヶ井、本丸西麓に亀ヶ井の二つの井戸が確認されている。西御殿と称する跡地もあって、その西北に祟りが多いと伝える五輪塚がある。


鶴賀城跡
つるがじようあと

[現在地名]大分市上戸次 利光

建久七年(一一九六)一月一一日、豊前・豊後両国守護職兼鎮西奉行に任命された大友能直の先発として、実弟古庄重能が六月一一日浜脇はまわき(現別府市)に上陸したとき、阿南家親が当城に陣を構えて抵抗したという(大友家文書録)。この説を裏付ける史料はない。「大友家文書録」所収の豊後国大分郡戸次荘合戦次第・豊薩合戦記・利光ヶ城合戦承伝覚のほか、天正一四年(一五八六)一一月一五日、同年一二月初めの綱文にみえる。ここでは鶴城とする。城主は利光越前入道宗魚、二の丸・本丸がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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