鹿背山(読み)カセヤマ

デジタル大辞泉 「鹿背山」の意味・読み・例文・類語

かせ‐やま【鹿背山】

京都府木津川市にある山。布当ふたぎの山。[歌枕
「見すててはかへるべしやは―の峰の紅葉のことと問はぬを」〈定頼集〉

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精選版 日本国語大辞典 「鹿背山」の意味・読み・例文・類語

かせ‐やま【鹿背山】

  1. 京都府南端、木津町加茂町にまたがる山。歌枕。「続日本紀」によれば、この山の西麓から恭仁(くに)京を左右に分けたという。賀世山。衣鹿背山
    1. [初出の実例]「山代(やましろ)の 鹿背山(かせやま)の際(ま)宮柱(みやばしら) 太敷きまつり」(出典万葉集(8C後)六・一〇五〇)

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日本歴史地名大系 「鹿背山」の解説

鹿背山
かせやま

鹿背山集落の北東恭仁くに京跡(現加茂町)より木津川(泉川)南西に越えた地点にあたる山地を総称する。

「万葉集」巻六の「讃久邇新京歌二首短歌」の長歌に、

<資料は省略されています>

と歌われる。「布当の宮」は久邇くに新京(恭仁京)内裏である。恭仁京は天平一二年(七四〇)の暮から三年余の短期間、聖武天皇によって都とされた。「続日本紀」天平一三年九月一二日条には「従賀世山西道以東為左京、以西為右京」とある。「万葉集」巻六には、ほかに

<資料は省略されています>

などの歌がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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