(読み)タイ

精選版 日本国語大辞典 「黛」の意味・読み・例文・類語

たい【黛】

  1. 〘 名詞 〙
  2. まゆずみ。また、これを用いて描いた眉。〔釈名
  3. 練りかためた墨。多く、眉を描くのに用いる。練墨(こねずみ)
  4. 青みがかった黒色。〔黄庭堅‐訴衷情詞〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「黛」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 16画

(旧字)
17画

(異体字)
22画

[字音] タイ
[字訓] まゆずみ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は代(たい)。〔説文〕十上に字をに作り、「眉に畫くなり」という。〔釈名、釈首飾〕に「は代なり。眉毛を減じて之れを去り、此の畫を以て其の處に代ふるなり」とするが、もとに作る字であった。(よう)は盤(舟)によってものを奉ずる形。黛のような化粧法は、もと神事の際に行われたものであろう。

[訓義]
1. まゆずみ、まゆがき。
2. かきまゆ、ひきまゆ、女のまゆ。
3. こい青色。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 万与加(まよかき)〔和名抄 万由須美(まゆすみ)〔名義抄 クロシ・マユスミ・ハグロメツク・マユカキ 〔字鏡集〕 サト・クロシ・マユスミ・フカクアヲキイロ・クロシ・マユツクル

[熟語]
黛鬟・黛黒黛痕・黛樹・黛色・黛青黛眉黛墨・黛面黛螺・黛緑
[下接語]
鉛黛・開黛・凝黛・巧黛・紅黛・香黛・残黛・秀黛・秋黛・羞黛・愁黛・春黛・翠黛・青黛・晴黛・濃黛・眉黛・払黛・粉黛・緑黛・斂黛

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