富饒(読み)フニョウ

デジタル大辞泉 「富饒」の意味・読み・例文・類語

ふ‐にょう〔‐ネウ〕【富×饒】

[名・形動]ふじょう(富饒)」に同じ。
四隣を―にして」〈中村訳・西国立志編

ふ‐じょう〔‐ゼウ〕【富×饒】

[名・形動]富んで豊かなこと。また、そのさま。ふにょう。
「―な稲の床となり得るらしい形勢さえも」〈宮本・禰宜様宮田〉

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精選版 日本国語大辞典 「富饒」の意味・読み・例文・類語

ふ‐じょう‥ゼウ【富饒】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )( 「じょう」は「饒」の漢音 ) 富んでゆたかなこと。また、そのものやそのようなさま。ふにょう。
    1. [初出の実例]「漢人親族。其家富饒。亦手織絹絁。衣服美妍」(出典聖徳太子伝暦(917頃か)上)
    2. 「一は民生をして自在安楽ならしめて以て衆庶をして富饒ならしめ」(出典:西洋聞見録(1869‐71)〈村田文夫〉前)
    3. [その他の文献]〔史記‐呉王濞伝〕

ふ‐にょう‥ネウ【富饒】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「にょう」は「饒」の呉音 ) 富んで豊かなこと。また、そのさま。ふじょう。
    1. [初出の実例]「国富饒(フネフ)なるべしと云へり」(出典:雑談集(1305)七)

ふう‐じょう‥ゼウ【富饒】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ⇒ふじょう(富饒)

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普及版 字通 「富饒」の読み・字形・画数・意味

【富饒】ふじよう(ぜう)

ゆたか。〔論衡、治期〕富饒は命厚(強運)の致す、賢惠の(う)るに非ざるなり。

字通「富」の項目を見る

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