AIスピーカー(読み)えーあいすぴーかー

知恵蔵の解説

AIスピーカー

搭載されているAI(人工知能)によって、人の言葉を理解し、音楽や動画の再生、天気予報やニュースの読み上げ、照明器具やテレビなどの家電製品の操作等が可能な、音声アシスタント機能を持つスピーカー。「スマートスピーカー」とも呼ばれる。
最初に登場したAIスピーカーは、2014年11月に発売された、Amazon社の「Amazon Echo(エコー)」と呼ばれる製品。Amazon Echoは、AI音声アシスタント「Amazon Alexa(アレクサ)」を搭載しており、16年には年間出荷台数が800万台以上、16年12月のクリスマス商戦では品切れになるほどのヒット商品となった。16年11月には、Google社の「Google Home」がAmazon Echoのライバルとして登場。米国調査会社「eMarketer」による17年4月のレポートでは、米国のAIスピーカー市場は、Amazon Echoが70.6%、Google Homeが23.8%のシェアを占めている。
音楽再生を例にあげると、AIスピーカーは、近距離通信規格のBluetooth搭載スピーカーのように、単にワイヤレスで音楽を出力するだけではなく、音声によって、特定の曲や、ジャンル指定、音量調整や再生停止操作が可能だ。例えばAmazon Echoでは、Amazon社の音楽の聴き放題サービスである「Prime Music」等にある曲を、「アレクサ、ビートルズの曲をかけて」などと話しかけることで再生できる。Google Homeでも、「OK Google」または、「ねえ、Google」という言葉に続けてリクエストすれば、同社の「Google Play Music」サービス等の曲が再生可能だ。
AIスピーカーは、音楽再生以外にも、様々な機能を搭載している。AIスピーカーに対応した家電製品を操作することも可能だ。スマートフォンの音声認識機能のように、AIスピーカーが音声を認識し、クラウド上のデータベースから認識した言葉の返答に相当する情報を取り出して音声出力する。ユーザーがAIスピーカーに向かって、「明日の最初の予定は何時?」と話せば、登録しておいたスケジュールから該当するものが音声出力される。また、「明日の朝6時に起こして」と話せば、翌朝6時にアラームがセットできる。他にも、AIスピーカーに向かって話すことで、お店のおすすめ商品や献立の紹介、電車の運行情報の確認や、タクシーの配車などが可能であり、単なる音声認識ではなく、ディープラーニングを基盤としたAI機能によって、使い込むほどにユーザーへのサポート能力が向上する。
17年10月6日、Google Homeが、10月23日には、その小型版の「Google Home Mini」が日本で販売された。そして、同年11月15日にはAmazon Echoと、小型版の「Amazon Echo dot」が発売された。
ちなみに、同年10月5日には、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の国内最大手であるLINEからも、「Clova WAVE」というAIスピーカーが発売されており、12月9日には、SONY社から、音質にこだわったAIスピーカー「LF-S50G」が発売される予定となっている。
今後の日本国内におけるAIスピーカー市場が注目される。

(横田一輝 ICTディレクター/2017年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

ビル風

高層建築物の周辺でみられる、建物による風の乱れをいう。風向の変化のほかに風速の強弱によって表される。一般には、高層ビルの周辺で吹く強い風をさすことが多い。 風の強くなる場合として次の三つがある。(1)...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

AIスピーカーの関連情報