CLIL(読み)くりる

日本大百科全書(ニッポニカ)「CLIL」の解説

CLIL
くりる

理科や社会などの教科学習と語学学習を統合した教育法。Content and Language Integrated Learningの略語で、「内容言語統合型学習」「教科学習と外国語の組み合わせ」などと訳される。これまで母語で学習していた科目を、外国語学習の適切な支援を受けながら外国語を手段として学ぶことにより、各科目の内容と外国語を同時に習得する。外国語を母語の代わりに実践的に学び使うことにより、外国語の知識と技術を発達させる方法である。ヨーロッパで広く採用されており、CLILの名称は外国語と一般科目の内容の両面に焦点をあてたさまざまな教育法の総称として使われている。

 教師が語学以外の科目を外国語で教えるのは新しい学習の概念ではなく、世界的に古くから行われてきた。日本でも明治時代に大学がつくられた当初、日本語ではなく英語、フランス語、ドイツ語などが用いられていた時期があった。現在、英語は事実上の国際共通語となっており、日本でも12歳以上の生徒は英語を学び、英語学習の開始はさらに低年齢化しつつある。しかし、国際英語検定などにおける日本人の英語力は低いのが現状であり、CLILは英語教育を改善する手だてとして注目されている。一方で、義務教育において外国語での科目学習を行うことにより、日本語の使用語彙(ごい)が少なくなるという懸念もあり、小学校で英語教育が本格的に導入されることなどを踏まえ、慎重に検討される必要がある。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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