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H-IIBロケット えっちつーびーろけっと

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知恵蔵2015の解説

H-IIBロケット

国際宇宙ステーション(ISS)へ補給物資を運ぶHTV(無人補給機)を発射するために開発された国産の新型ロケット。従来の主力機H-IIAロケットの後継機として、宇宙開発協力機構(JAXA)と三菱重工業株式会社が共同開発した。全長約56m、質量約531tという機体は、日本のロケットとしては最大規模。2基のエンジンを同時に噴射させることによって、静止トランスファ軌道(GTO)打ち上げ能力も、H-IIAロケットの5.8tから約8tに増強された。
初号機は2009年9月11日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、目的の軌道に乗り成功した。H-IIBロケットに搭載された補給機HTVには、ISSクルー用の食糧・水・衣類の他、各種実験用機器が積み込まれている。ロケットから分離されたHTVは、地上約400kmを周回するISSに接近。ロボットアームによってISSにドッキングされ、クルーの手で積み下ろしを終えた後、船内の不要品も回収する。2010年で米スペースシャトル計画が終了し、次期ミッションの再開は早くても8年後。シャトル引退後、ISSへの人員輸送はロシアソユーズのみとなる。補給機もプログレス(ロシア)とATV(欧州宇宙機関)だけで、日本のHTVはその一翼を担うものと国際社会からの期待も高い。
宇宙開発協力機構によると、H-IIBロケットの打ち上げは2015年まで計7機を予定。H-IIAロケットも併用される計画で、相互補完による大幅なコスト削減も見込まれている。また、安全性の評価が高いHTVは、将来的には有人宇宙船としての活用も想定されている。最大4人のクルーを宇宙空間に送り、カプセルで帰還させるという飛行計画で、2020年ごろを目標にしている。

(大迫秀樹  フリー編集者 / 2009年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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