MOOC(読み)ムーク(その他表記)MOOC

デジタル大辞泉 「MOOC」の意味・読み・例文・類語

ムーク【MOOC】[massive open on-line course]

massive open on-line course大学などの教育機関がインターネットを通じて講義を行うこと。課題を提出したり試験を受けたりすることで、履修を認定する制度もある。地理的・時間的・経済的・年齢的に制約されることなく、世界の著名な大学の教育に接することができる。公開オンライン講義大規模公開オンライン講座MOOCSムークス

エム‐オー‐オー‐シー【MOOC】[massive open on-line course]

massive open on-line course》⇒ムーク(MOOC)

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知恵蔵 「MOOC」の解説

MOOC

インターネット上で公開されている、大規模な無料オンライン講座。Massive(大規模)、Open(公開)、Online(オンライン)、Course(コース)という言葉の頭文字をとって呼ばれる。また、複数形で、MOOCs(ムークス)と呼ばれることもある。
MOOCは、インターネット上の無料講座を受講し、修了条件を満たすと修了証が取得できる仕組みであり、インターネット環境さえあれば、誰でも受講が可能である。
代表的なものとしては、2012年に設立された、米国スタンフォード大学、ワシントン大学、ミシガン大学などの講義が受けられる「Cousera(コーセラ)」や、同年にCouseraに対抗して設立された、マサチューセッツ工科大学やハーバード大学、ボストン大学、カリフォルニア大学バークレー校京都大学などの講義が受けられる「edX(エデックス)」がある。更に、同年に設立された「Udacity(ユダシティ)」は、IT業界の大学として、GoogleやFacebook社などと提携し、ウェブ開発、モバイル開発、データ・サイエンス等の授業を提供している。MOOCの授業が一覧できるサイト「Class Central」によると、15年のMOOCの受講者総数は3500万人で、2014年の約2倍になっている。
13年11月には、日本におけるMOOCの普及拡大を目指す一般社団法人JMOOC(日本オープンオンライン教育推進協議会)が設立された。JMOOCは、Fisdom、gacco、OLJ(Open Learning Japan)などといった国内の無料オンライン講座の窓口となる役割を果たしており、JMOOCのサイトから各講座の閲覧や受講が可能だ。受講者は、週に2~3時間、1回10分程度の動画を見て、1週間の学習が終わるごとに課題を提出する。講座は4週で修了可能のものが多く、受講者の週ごとの課題と総合課題の全体評価が修了条件を満たしていたら、講座の担当講師から修了証が授与される。16年12月現在、50万人以上が学習している。

(横田一輝 ICTディレクター/2016年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

大学事典 「MOOC」の解説

MOOC
ムーク

大規模公開オンライン講座(ムーク,複数形にしてMOOCsとも表記)のこと。2012年からアメリカ合衆国を中心として開始された名門大学や有名教授によるインターネット上の無料オンライン講座で,1講座当たり数万人が世界中から受講しており,大学のあり方を大きく変える可能性が指摘されている。講座は5~15週にわたって毎週配信され,講義動画はテーマごとに短く区切られ,小テストや課題提出が複数回課されて採点もされる(ただし自動または相互採点)。一定の成果を達成した学習者には,修了証が発行される(単位が認定される講座もある)。アメリカの主要なMOOC事業主体には,スタンフォード大学の教員が設立してベンチャーキャピタルからの資金を元に営利団体として事業を推進しているコーセラ(Coursera)とユーダシティー(Udasity),マサチューセッツ工科大学とハーヴァード大学が資金を拠出して非営利事業として運営しているエデックス(edX)がある。国内でも東京大学と京都大学がこれらのプラットフォームに参加して授業の配信を始めるとともに,2013年11月にはJMOOC(一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会)が設立され,会員の大学,企業,団体からの会費を基盤として,14年4月からオンライン講座の提供を開始した。
著者: 鈴木克夫

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

知恵蔵mini 「MOOC」の解説

MOOC

インターネットを用いた大規模公開オンライン講座のこと。Massive open online courseの略字。「大規模オープン・オンライン・コース」とも呼ばれる。1コースの受講者は数万~数十万人、ウェブ上で大学レベルの授業を提供する(基本無料)。受講生は週に5~10時間ほど受講し、試験を受けて基準に達すれば修了証を入手できる。2008年に米国で提唱され、またたく間に世界に拡大。12年11月の時点で、196カ国から190万241人の生徒が1つ以上の授業に登録をしたという。高額な費用が不要なため「教育の民主化革命」とまで言われ、将来大学が不要になる可能性があるとも考えられている。13年9月現在、MOOCのプラットフォームは主なものだけで20を越え、そのうち「Udacity」「Coursea」「Edx」「Udemy」「Futurelearn」「Khan Academy」等は、米国の名門大学が多数参加し人気となっている。13年2月には、東京大学もMOOCの提供を開始すると発表した。

(2013-9-19)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

人事労務用語辞典 「MOOC」の解説

MOOC

「MOOCs」(Massive Open Online Courses)または「MOOC」(Massive Open Online Course)は、訳すと「大規模に開かれたオンライン講義」という意味で、インターネット上で誰もが無料で大学などの高等教育機関の講義を受けることができる仕組みのことです。講義ではシラバスや配布資料、ビデオやクイズ、シミュレーション教材などが受講者に提供され、テストや課題の修了条件を満たした学習者には修了証も発行されます。

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「MOOC」の意味・わかりやすい解説

MOOC
むーく

MOOCs

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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