MRSA(読み)エムアールエスエー

デジタル大辞泉 「MRSA」の意味・読み・例文・類語

エム‐アール‐エス‐エー【MRSA】[Methicillin-resistant Staphylococcus aureus]

Methicillin-resistant Staphylococcus aureus》⇒メチシリン耐性黄色葡萄球菌

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「MRSA」の解説

MRSA
エムアールエスエー

methicillin resistant Staphylococcus aureus(メチシリン耐性黄色ぶどう球菌)の略称ペニシリン抗生物質メチシリンに耐性をもつ黄色ぶどう球菌をいい,種々のβ-ラクタム薬に耐性を示すため,院内感染起因菌となっている.一般に黄色ぶどう球菌は,化膿性炎症を引き起こす菌で,従来は有効な抗生物質が多く存在していたが,黄色ぶどう球菌に対するセフェム系抗生物質の使用の増加により,しだいに多剤耐性の黄色ぶどう球菌が出現してきた.MRSAは,とくに易感染性患者(がん,免疫低下,術後患者など)に重篤な感染症を引き起こすことが報告されており,治療にはバンコマイシン投与される.一方で,バンコマイシンへの耐性菌(VRE)が出現して問題となっている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「MRSA」の意味・わかりやすい解説

MRSA
エムアールエスエー
methicillin-resistant Staphylococcus aureus

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の略称で,院内感染のおもな原因とされている。強い毒性によって,免疫機能の低下している手術後の患者や,長期入院し複数の抗生物質の投与を受けている患者,または抵抗力の弱い老人などに感染し,肺炎敗血症などを引起す。各種の抗生物質に対して強い耐性をもつため,治療が非常に困難であり,死亡率も高い。治療薬としては,新生児にも使用の認められている数少い抗生物質である塩酸バンコマイシン,MRSA中の酵素によるアセチル化燐酸化などの不活化に対して安定で,しかも強い抗菌活性をもつ硫酸アルベカシン,ニューキノロン類のノルフロキサシン,b-ラクタム剤のコフメタゾール,フロモゼフなどがある。また,土壌細菌から得られたジペプチド型の化合物が強い抗菌活性を示したという報告もある。

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知恵蔵 「MRSA」の解説

MRSA

「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌」のページをご覧ください。

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

内科学 第10版 「MRSA」の解説

MRSA

methicillin resistant Staphylococcus aureus,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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