PMBOK

人材マネジメント用語集 「PMBOK」の解説

PMBOK

・米国プロジェクトマネジメント協会(PMI:Project Management Institute)が提唱する、プロジェクトマネジメントのための標準的なフレームワーク(知識体系:body of knowledge)──すなわちプロジェクトを実施する際の基本的な考え方、手順をまとめたもの。
・以下の8つのマネジメント項目と、それを統合的に管理する“統合マネジメント”の9つの知識エリアで構成される。
1.スコープ(開発の目的とその範囲)
2.タイムスケジュール
3.コスト管理
4.品質管理
5.人的リソースの管理(顧客、開発サイド含む)
6.コミュニケーション(コミュニケーションの方法と適用シーンの決定)
7.リスク管理
8.調達管理
・PMBOKの特徴は、これら8つの項目を「統合(インテグレーション)」してマネジメントしながら、計画立案・実施していくことで、「各領域をきちんとやる」のではなく、バランスをとりながら、QCD(quality, cost, delivery)を保証することを指向している。事前にタイムスケジュールや品質において起こり得るリスクを認識し、何か問題が起こった際のコミュニケーションの方策や対処法などを事前に決めておくことで、トラブルの長期化を防止する。
・プロジェクトの提案段階から評価に至る一連プロセスにPMBOKを適用することで、プロジェクトをより効果的に実施できるようになる。

出典 (株)アクティブアンドカンパニー人材マネジメント用語集について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「PMBOK」の意味・わかりやすい解説

PMBOK
ぴんぼっく

Project Management Body of Knowledgeの略語。プロジェクトマネジメントの知識体系のこと。プロジェクトを計画通りに遂行するために管理を行うことをプロジェクトマネジメントという。そのなかで、従来の品質、コスト、納期に加えて、人材、予算、物流、設備、スケジュールなど、さまざまな要素をバランスよく調整することで進捗(しんちょく)状況を良好に管理する手法を、とくにモダンプロジェクトマネジメントとよぶ。その手法をアメリカの非営利団体、プロジェクトマネジメント協会Project Management Institute(PMI)が独自に体系化したものがPMBOKで、事実上の標準となっている。PMBOKに準拠したPMIによる認定制度にPMP(Project Management Professional)がある。

[編集部]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「PMBOK」の解説

PMBOK

現在世界標準となっている、プロジェクトマネージメントの知識体系。アメリカの非営利団体PMIが1987年に策定し、4年ごとに改訂している、「A Guide to the Project Management Body of Knowledge」という書籍がその出典であり、PMBOKと名づけられた。具体的には、PMBOKはQCD(品質、費用、納期)の達成を目標に掲げ、QCDを達成するために必要なプロセスを「立ち上げのためのプロセス」「計画プロセス」「実行プロセス」「監視コントロールプロセス」「終結プロセス」の5つに分けている。さらにPMBOKは、それぞれのプロセスに必要となる知識を、プロジェクト統合マネージメント、プロジェクトスコープマネージメント、プロジェクトタイムマネージメントなど、9つの知識エリアに分けて定義している。PMIはPMPという、公式認定制度を国際的に展開しており、プロジェクトマネージメントの重要性が増している日本でも近年PMPに関する注目が集まってきている。

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産学連携キーワード辞典 「PMBOK」の解説

PMBOK

「PMBOK」とはProject Management Body Of Knowledgeの略。プロジェクトマネジメントに必要な知識体系として、米国PMI(Project Management Institute)によって提唱された。プロジェクトにおいて必要な知識として、「PMBOK」では「プロジェクトマネジメントの進め方」と「プロジェクトマネジメントの手法管理(知識領域)」の枠組みの2つを定めている。現在、プロジェクトマネジメント手法の国際標準の1つとして位置づけられている。

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