デジタル大辞泉
「RAID」の意味・読み・例文・類語
レイド【RAID】[redundant array of inexpensive disks]
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
RAID
ハードディスクを複数台用いてアクセスを分散させ、高速、大容量で信頼性の高いディスクシステムを実現する技術。機能の違いによってRAID0~5のレベルに分かれるが、信頼性を高めるには「RAID1(ミラーリング)」か「RAID5(分散データガーディング)」と呼ばれる仕組みを使う。RAID1は、2台のハードディスクに対して同じデータを書き込むミラーリングという方法。2台のハードディスクが常に同一の状態になるため、どちらか一方が故障しても書き込まれたデータは守られる。ただし、2台のディスクでも1台分の容量しか使えない。RAID5では、データを冗長化するための「パリティー」と呼ばれる概念が使われる。パリティーとは、障害が発生したドライブのデータを復元する際に必要なデータのこと。RAID5では、書き込むデータからパリティーを生成し、パリティーとデータを分散して同時に書き込む。3台以上のドライブで構成され、総容量はn-1台分(3台なら2台分、4台なら3台分)となる。
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知恵蔵
「RAID」の解説
RAID
複数のハードディスクを連携して利用する技術。ソフトウエアを利用するものと、専用インターフェースなどのハードウエアを利用するものとがあり、パソコンでも利用できる。「低価格ディスクの冗長配列」の直訳通り、信頼性のあまり高くないハードディスクを複数台利用し、1つのデータを2台以上のディスクに記録することで冗長化し、データが破壊されても回復できるようにするのが基本的な考え方。RAID0〜6まで7種類の方式があり、数字が大きいほど確実にデータを回復できる。多く利用されるのは、0、1、4〜6。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
RAID
複数のハードディスクを、1台のようにまとめて扱う技術です。ソフトウエアで実現するもの、専用の周辺機器で実現するものなどがあります。例えば、250GBのハードディスクが2台ある場合、RAIDを使うと、これらをまとめて500GBのドライブとして使う、2台に同じデータを記録して、片方が壊れたらもう1台でカバーするなどの使い方ができます。
出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本」パソコンで困ったときに開く本について 情報
レイド【RAID】
複数のハードディスクを組み合わせて、全体を1台のハードディスクとして管理運用する技術。高速化、大容量化、および信頼性を高めることを目的とする。◇「redundant arrays of inexpensive disks」から。
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世界大百科事典(旧版)内のRAIDの言及
【記憶装置】より
… ハードディスクは磁気記憶媒体のなかでは最も高速だが,図2からわかるように半導体メモリーとのあいだにはアクセス時間に大きな差があり,さらにその差が拡大しようとしている。この差を埋めるため,あるいは信頼性を高めるために,複数のディスクに情報を分散して記憶するRAIDが使われているが,今後さらに普及するだろう。また,CPUの急速な高速化に比べると,ハードディスクだけでなくDRAMのアクセス時間もそれほどは短縮していない。…
【コンピューターアーキテクチャー】より
…汎用並列コンピューターはこれまでCRAY-1に代表されるパイプライン型のベクトルコンピューターが用いられてきたが,高性能なマイクロプロセッサーが安価に供給されるようになってきたので,これらを多数(大規模なシステムで数千個)相互結合網でつなぐマルチプロセッサー,さらにはLANが非常に高速(100Mbps以上)になってきたので,LAN上の多数のPCやWSを利用したネットワークコンピューターなどが利用できる。専用並列コンピューターは,画像処理(画像圧縮など),グラフィックス処理,信号処理,CAD,データベース(ソーティングやRAIDなど),人工知能(ニューロコンピューター,推論コンピューターなど)などで利用できる。応用向きの特殊な回路で高速化,省電力化できるので,グラフィックスなど大量の利用が見込める応用では,WSやPCにもアクセラレーターとして組み込まれている。…
※「RAID」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」