r過程(読み)アールカテイ(英語表記)r-process

デジタル大辞泉 「r過程」の意味・読み・例文・類語

アール‐かてい〔‐クワテイ〕【r過程】

超新星爆発における元素合成。rは「速い」(rapid)を意味し、高温・高密度の状態で、中性子捕獲が高速で生じて中性子過剰核が生成され、順次β崩壊を起こして安定核に落ち着く。鉄よりも重い重元素うちゲルマニウムキセノン白金合成に大きく寄与する。ラピッドプロセス。→s過程

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「r過程」の意味・わかりやすい解説

r過程
アールかてい
r-process

重元素合成過程の1つ。中性子を約 10-6 秒に1個という短時間内に捕獲し,鉄 56より重い元素が合成される。原子番号 94の核に達すると,それが中性子を捕獲するより前に核分裂を起し,r 過程はここで終る。r 過程を起すための多量の中性子は超新星爆発の際に短時間内に発生する。質量数 80,125,190付近の核種はおもにr過程で合成され,また質量数 210以上の核種もこの過程でつくられる。 (→s過程 )

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