20世紀西洋人名事典 「S.ウィッテ」の解説
S. ウィッテ
Sergei Yul’evich Vitte
1849 - 1915
ソ連(ロシア)の政治家。
元・ロシア首相。
ティフリス(後のトビリシ)生まれ。
伯爵・官吏の家庭に生まれる。1892年以来蔵相として政府指導型の資本主義体制である「ウィッテ」体制を築き、鉄道建設と重工業の発展を促進。外交では日露戦争の終局にロシアの全権としてポーツマス条約を締結。1905年、「10月宣言」を起章し、立法権を持つ議会と市民的自由を約束、首相に任命されるがニコライ2世に疎んぜられ半年で辞任。晩年は上院議員、財政委員会議長として政治にかかわる一方、「回想録」(’23〜24年)を執筆。第一次大戦には財政的見地から反対。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報