TICAD(読み)ティーアイシーエーディー

デジタル大辞泉 「TICAD」の意味・読み・例文・類語

ティー‐アイ‐シー‐エー‐ディー【TICAD】[Tokyo International Conference on African Development]

Tokyo International Conference on African Development》⇒アフリカ開発会議

ティカッド【TICAD】[Tokyo International Conference on African Development]

Tokyo International Conference on African Development》⇒アフリカ開発会議

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共同通信ニュース用語解説 「TICAD」の解説

TICAD

日本政府が主導し、アフリカの首脳級らと開発支援について議論する国際会議で日本語表記は「アフリカ開発会議」。1993年に始まり、今回のチュニジア開催で8回目。国連や世界銀行、アフリカ連合委員会などが共催近年民間投資ビジネス促進重点が置かれてきた。英語表記の「Tokyo International Conference on African Development」の頭文字を取って「ティカッド」と読む。(チュニス共同)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「TICAD」の意味・わかりやすい解説

TICAD
てぃかっど

アフリカの開発や経済発展を話し合う国際会議。英語のTokyo International Conference on African Development(アフリカ開発会議)の略称。日本政府主導により国際連合、国連開発計画(UNDP)、アフリカ連合委員会(AUC:African Union Commission)、国際復興開発銀行(世界銀行)との共催で1993年(平成5)に始まった。アフリカの約50か国が参加する首脳級会合を2013年(平成25)の第5回会議までは5年ごとに、以降は3年ごとに開催している。第1回会議は、バブル経済余波で経済的余力があった日本政府が国連と協議し、貧困飢餓に直面するアフリカを支援し日本の外交力を強化する目的でスタートした。当時の主要議題はアフリカの貧困や飢餓の撲滅に向けた政府開発援助ODA)であった。しかしアフリカ経済は2000年代以降成長し続け、とくにサハラ砂漠以南地域(サブサハラ・アフリカ)は年平均5%前後の高度成長を達成。コバルトプラチナダイヤモンド、石油など豊富な資源に恵まれ、人口も2050年には倍増して20億人を超える見通しである。このためアフリカは「世界経済の最後のフロンティア」として注目され、「援助」から「投資」の対象へと変貌(へんぼう)した。とくに中国はアフリカの豊富な資源や国際会議での「アフリカ票」確保を目ざし、積極的に援助を実施し、アフリカの最大の貿易相手国となった。

 しかし中国からの投融資でエチオピアなどが過剰債務に陥るようになったため、日本政府は2013年の第5回会議で、従来の政府援助にとどまらず、民間企業を含めたインフラ整備や農業の産業化などの投資促進策を主要議題とした。2019年(令和1)の第7回会議では、主要議題は政府援助から民間投資へと重点が移された。日本政府はビジネスを中心にした民間投資の重要性を訴え、TICADは持続的なアフリカの成長を目ざす「横浜宣言」を採択した。なお日本主導のTICADに対抗し、中国政府が主導する国際会議「中国・アフリカ協力フォーラム」(FOCAC:Forum on China-Africa Cooperation)が2000年から3年ごとに開催されている。

[矢野 武 2020年2月17日]

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知恵蔵 「TICAD」の解説

TICAD

「アフリカ開発会議」のページをご覧ください。

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