オキクルミ

精選版 日本国語大辞典 「オキクルミ」の意味・読み・例文・類語

オキクルミ

(Okikurumi) アイヌ創世神話に登場する英雄神。アイヌの祖とされる。アイヌラックル。

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デジタル大辞泉 「オキクルミ」の意味・読み・例文・類語

オキクルミ

アイヌ語アイヌの創世神話に登場する英雄神。アイヌの祖とされる。アイヌラックル。

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朝日日本歴史人物事典 「オキクルミ」の解説

オキクルミ

アイヌ民族口承文芸「カムイ・ユーカラ」(神謡)に登場する国土創造の神。新しい国土の主として人間界(北海道沙流郡平取町)に降りたといわれる。伝承では,魔神を撃退し,持参した稗で耕作を教え,大船の造り方や角鮫捕りの銛・ヤスの用法,狩猟の際の毒矢や仕掛弓などを教えるとともに,木幣(イナウ)を削って神を崇めることなど神事を教えたとされている。しかし,次第にアイヌ民族がオキクルミの徳にそむくようになったため,島から隣国へ去っていったというものである。江戸時代の儒学者新井白石は,著書蝦夷志』で,アイヌ民族がこのオキクルミを源義経であるといい伝えていると記している。<参考文献>金田一京助『アイヌ文化志』

(海保洋子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「オキクルミ」の解説

オキクルミ

アイヌの伝承上の神。
人間に生活知恵をさずけ神事をおしえた半神半人の英雄。北海道日高地方につたわる。魔神を退治し,人間に稗(ひえ)の栽培法をおしえた。アイヌラックルやアエオイナカムイという神と同一視されることもおおい和人によって源義経とむすびつける説も生まれた。

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