トラコタルパンの歴史遺跡地帯(読み)トラコタルパンのれきしいせきちたい

世界遺産詳解 の解説

トラコタルパンのれきしいせきちたい【トラコタルパンの歴史遺跡地帯】

1998年に登録されたメキシコの世界遺産(文化遺産)で、メキシコ湾岸の港町ベラクルス南方、パパロアパン川の中州にある。トラコタルパンは、先住民の言葉で「水に囲まれた土地」を意味する。16世紀の半ばに、スペイン人が河港都市として建設し、18世紀には、オアハカなど内陸物産をベラクルスへ運ぶ水上輸送の拠点として栄え、町には優雅な邸宅が建ち並んだ。1790年に大火事があり、町並みは変ったが、スペインと西インド諸島の建築様式が融合した景観を保ち、コロンブス広場樹木を効果的に使ったカラフルな住居、カンデラリア聖堂、サン・クリストバル教会などが残されている。このような独特の建物と町並みが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はHistoric Monuments Zone of Tlacotalpan

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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