丈高し(読み)タケタカシ

デジタル大辞泉 「丈高し」の意味・読み・例文・類語

たけたか・し

歌学用語。気高くのびのびしている。崇高で壮大な美しさがある。
「詞も姿もことの外に―・く、又景気もあり」〈無名抄

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精選版 日本国語大辞典 「丈高し」の意味・読み・例文・類語

たけ【丈】 高(たか)

① 背たけが高い。たけが長い。たきたかし。
書紀(720)雄略四年二月(熱田本訓)「天皇、葛城山に射猟(かり)したまふ。忽に長(タケタカキ)人を見る」
② 日本文学における歌学の用語の一つ。精神的緊張に満ちており、高雅簡潔である。気高くのびのびとしている。格調が高く壮大崇高である。中古(平安時代)の歌合(うたあわせ)批評などに用いられ、ひとつの美的理念にまで高められた。以後、歌学の伝承とともに受け継がれ、しだいに他の芸能の中にまで浸透した。
※保安二年関白忠通歌合(1121)「左歌たけたかし。かちとや申へからん」
俳諧去来抄(1702‐04)先師評「先師文に曰、『中の七字能くおかれたり。ほ句長高く、意味すくなからず』と也」

たき【丈】 高(たか)

背丈が高い。たけたかし。
※書紀(720)雄略四年二月(前田本訓)「天皇葛城山に射猟(かり)したまふ。忽に長(タキタカキ)人の見る」

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