大渡(読み)おおわたし

精選版 日本国語大辞典 「大渡」の意味・読み・例文・類語

おお‐わたし おほ‥【大渡】

〘名〙
和船の帆装具の一つ。帆柱の艫側に左舷から右舷にかけ渡す麻綱で、これに帆の反(たん)数に応じた大渡し鐶(かん)をつけて帆足をむすびつけ、ひろげた帆のすそをとめるもの。大廻し縄。〔和漢船用集(1766)〕
② 大まかに目を通すこと。細部に立ち入らないで一通りですますこと。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)五「疎通、そさうに学文をしたぞ。大わたしに学をするぞ」

おおわたり おほわたり【大渡】

京都府南西端、八幡市大山崎町の間、木津川淀川宇治川)の合流点にあった地名。建武二年(一三三五新田義貞足利尊氏に敗れた古戦場
太平記(14C後)一四「大渡(ヲホワタリ)には新田左兵衛督義貞を惣大将として〈略〉河内の兵共一万余騎にて堅めたり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の大渡の言及

【渡辺】より

…西成郡にあって淀川が大阪湾に注ぐ河口に位置する。古くは大渡,窪津などとも称された。平安時代より皇室領大江御厨(みくりや)の中心として供御人が居住し魚類などを貢進した。…

※「大渡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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