慎独(読み)シンドク

デジタル大辞泉 「慎独」の意味・読み・例文・類語

しん‐どく【慎独】

《「礼記大学の「君子は必ず其の独りを慎むなり」などから》自分一人のときでも、行いを慎み雑念の起こらないようにすること。

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精選版 日本国語大辞典 「慎独」の意味・読み・例文・類語

しん‐どく【慎独】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「大学」の「所謂誠其意者、毋自欺也。如悪臭、如好色。此之謂自謙。故君子必慎其独也」による語 ) 自分ひとりだけで他人の目がない時でも、身を慎み、道にそむかないように心がけること。また、常に自分の心中に注意をはらい雑念の起こらないようにすること。
    1. [初出の実例]「欲をすつる工夫、我心の一念おこる所にて、省祭してかちさるが簡要なり。此工夫を慎独(シンドク)と云なり」(出典翁問答(1650)下)

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普及版 字通 「慎独」の読み・字形・画数・意味

【慎独】しんどく

独りのときの行為をつつしむ。〔中庸、一〕隱れたるより見(あら)はるるは(な)く、かなるより顯(あき)らかなるはし。故に君子は其の獨りを愼む。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「慎独」の意味・わかりやすい解説

慎独
しんどく
shen-du

中国古典『大学』『中庸』などにみえる儒家の実践命題。人のいないところでも身を慎み,人倫の道を守っていくことをいう。宋学の「居敬」にもつながるものであるが,特に明末の陽明学者劉宗周は,当時の士大夫層に必要な個人修養の徳目として強調した。

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