居敬(読み)きょけい

精選版 日本国語大辞典 「居敬」の意味・読み・例文・類語

きょ‐けい【居敬】

〘名〙
① (「論語‐雍也」の「居敬而行簡、以臨其民」による) 平素生活において、敬虔な態度を保つこと。
朱子学における修養の中心的課題の一つ天道に対する敬畏からくる自らの心のつつしみをいい、窮理と並称される。→居敬窮理
※百一新論(1874)〈西周〉上「最(はて)は居敬とか、何とか理窟を附けて」

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デジタル大辞泉 「居敬」の意味・読み・例文・類語

きょ‐けい【居敬】

朱子学における学問修養の中心課題。心を一つに集中し、他にそらさないことで、そのために静座をすすめた。→窮理きゅうり

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普及版 字通 「居敬」の読み・字形・画数・意味

【居敬】きよけい

身をつつしむ。〔論語、雍也〕に居てを行ひ、以て其の民に臨まば、亦た可ならずや。

字通「居」の項目を見る

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「居敬」の解説

居敬 こけい

?-? 江戸時代中期-後期の僧。
浄土真宗本願寺派。江戸浄立寺住職。僧鎔(そうよう)らにまなぶ。三業惑乱(さんごうわくらん)の際は江戸で力をつくし,文化8年西本願寺学林で講師をつとめる。諸学をこのみ,詩文にもすぐれ,酒井抱一(ほういつ),谷文晁(ぶんちょう)らと親交をもった。法名は昭恭。号は天華(てんげ)。

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世界大百科事典(旧版)内の居敬の言及

【敬】より

…中国,朱子学の修養法。居敬,持敬,主敬などともいう。敬とは本来,天,神々,君,父母などに対する敬虔でうやうやしい気持,ないしは態度をいうが,朱熹(子)はこれを自己の自己に対する心のあり方に転化させ,自己変革の修養法として確立した。…

【朱子学】より

…前者は,情を正しく発見させるために,静座することによって心の本源を養う工夫であり,後者は,已発の瞬間に情の正・不正を省察して,不正ならばそれを除去し,正しければそれを拡充してゆく工夫である。この二つを止揚したものが〈居敬〉(心の集中)である。(6)認識論 事物に宿る理を追求すること。…

※「居敬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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