文林（読み）ブンリン

デジタル大辞泉

ぶん‐りん【文林】

１ 文学者の仲間。文苑。文壇。「儒家文林」
２ 詩歌・文章などを集めたもの。詩文集。文苑。
３ 《「洽聞記」にある、唐の高宋が見事なリンゴを献上した王方言を文林郎の官に任じたという故事から》リンゴの別名。
４ （「文琳」とも書く）「文林茶入れ」の略。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ぶん‐りん【文林】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 文学者の仲間。文苑。文壇。
   1. [初出の実例]「従_レ遇_二麦秋_一多_二景物_一、文林誰不_レ展_二花筵_一」(出典：本朝無題詩（1162‐64頃）二・賦艾人〈藤原敦基〉)
   2. [その他の文献]〔後漢書‐崔駰伝論〕
3. ② 詩歌や文章を集めたもの。詩文集。文苑。
   1. [初出の実例]「栖_二心文林_一。呼_二孔翠_一而逐_二燕雀_一」(出典：本朝文粋（1060頃）九・遠念賢士風詩序〈菅原文時〉)
   2. [その他の文献]〔林下偶談‐欧公文林〕
4. ③ ( 唐の高宗のとき、見事な林檎を献上した王方言を文林郎の官に任じたという「洽聞記」に見える故事から ) 植物「りんご（林檎）」の異名。
5. ④ 「ぶんりんちゃいれ（文林茶入）」の略。
   1. [初出の実例]「せとの丸つぼぶんりん、井づつのちゃわんまろが竹」(出典：御伽草子・酒茶論（古典文庫所収）（室町末）)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【文林】ぶんりん

学者の集まるところ。文苑。〔後漢書、崔伝論〕崔氏世美才り。ねて典に沈淪(ちんりん)するを以て、に儒家の林と爲る。

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出典　平凡社「普及版 字通」