同一種の生物の個体群がそれぞれの生息環境に適応して分化した形質が遺伝的に固定されてできた型をいう。生態型はいくつか集まって一つの生態種をつくり、種の進化の一つの単位となる。各生態型は自然状態ではおおむね隔離されており、自由な交雑が妨げられるが、人為的には交雑が自由に行われる。それぞれの対応する環境要因は、気候、温度、水分、土性、光量などさまざまで、多くの植物で乾生型、湿生型、水生型、温暖型、寒冷型、高山型、海崖(かいがい)型、海浜型などが知られている。身近な例に、形態的に明らかに区別される多くの品種や亜種がみられる。種の全体像は、生態型を含む生態種のすべてを把握して初めて理解できるものである。
[西平守孝]
ecotype
G.W.Turesson(1922)がスウェーデンのキク科植物の実験から提唱した概念。同じ種の中に異なる環境に適応した結果として生じた異なった性質が遺伝的に固定した型。形態的に区別される亜種や品種に一致するとされる。限定要因に基づいて乾生型・湿生型・水生型・温暖型・寒冷型・高山型などに分けることがある。
執筆者:亀井 節夫・上田 哲郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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