瞼裂斑(読み)ケンレツハン

デジタル大辞泉 「瞼裂斑」の意味・読み・例文・類語

けんれつ‐はん【×瞼裂斑】

結膜白目)にできる黄色いしみのような隆起紫外線コンタクトレンズによる慢性的な刺激によって起こる。
[補説]「瞼裂」とは、上下のまぶたのあいだのこと。目を開いたときに外から見える眼球部分で、「眼瞼裂」「眼裂」ともいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「瞼裂斑」の意味・わかりやすい解説

瞼裂斑
けんれつはん

紫外線やコンタクトレンズ装着の影響で、白目部分の結膜が黄色く濁り、分厚く盛り上がる症状。主として鼻側の白目に起きる。盛り上がることで涙が届かず、ドライアイにもなりやすい。瞼裂斑は危険な病気ではないが、瞼(まぶた)でこすれやすく、ごろごろ感があるうえ、炎症(瞼裂斑炎)で扇形に出血し、頻繁に赤くなるので、見た目を気にする人が多い。都会では6割の人に認められ、中学生でも4割もの生徒が発症しているという報告がある。似ている病気に「翼状片」があるが、これは瞼裂斑と同じような症状があるうえに、白目の組織が黒目(角膜)の上を覆うように伸びてくるものである。瞼裂斑は黒目まで伸びてこない。瞼裂斑炎で充血した場合はステロイド剤消炎剤などの点眼薬で炎症を抑える。あまりにもひどい場合は瞼裂斑を除去し、同じ目の他の部分のきれいな結膜で補う手術を行う。

田辺 功]

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