翼状片(読み)ヨクジョウヘン(その他表記)Pterygium

家庭医学館 「翼状片」の解説

よくじょうへん【翼状片 Pterygium】

[どんな病気か]
 鼻側の結膜(けつまく)(白目(しろめ))から角膜(かくまく)(黒目(くろめ))に向かって、三角形の白色の組織がしだいにのびてくる病気です。
 外見上だけで無症状のことが多いのですが、白色組織が充血して赤くなったり、異物感が生じることもあります。進行して角膜の中央にまでのびてくると、瞳孔(どうこう)にかかり、ものが見えにくくなります。
 紫外線ほこりなど、目に刺激を受けやすい環境にいる人におこりやすく、戸外での労働に従事する人に多くみられます。
[治療]
 充血や異物感は、消炎剤ステロイド副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン薬)の点眼で治療します。進行したものでは、瞳孔にかかる前に、早めに手術的に白色の組織を切除します。しかし、再発しやすい疾患です。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「翼状片」の意味・わかりやすい解説

翼状片
よくじょうへん
pterygium

角膜の鼻側瞼裂部に結膜が三角形に進入しているもの。屋外で働く者に多い。徐々に進行し,瞳孔領に達すると視力障害を起す。治療は,瞳孔領に達する前に切除手術を行う。術後に再発しやすいので,β線の照射またはマイトマイシン液の点眼を行う。

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世界大百科事典(旧版)内の翼状片の言及

【結膜】より

…これらのほかに,結膜炎の代表的なものとして,かつてはトラコーマがあったが,日本では激減している。(3)その他の病気 外的刺激によっておこる結膜疾患として翼状片pterygiumがある。おもに鼻側,ときに耳側からも結膜が角膜上にまで増殖するもので,海浜の住民や戸外での業務に従事する人などに多いことから,風にさらされるなどの外的要因が原因と推定される。…

※「翼状片」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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